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tajkeyさんの公開日記
04月11日
19:47
(この日記は外部公開)
動画からお越しの方、ようこそ。
tajkeyです。テトさんの声はドイツ(語)の歌と恐ろしく相性がいいな、と思って、どいちゅ語構わずで(旧ソ連の歌までも)歌わせてます。

今回、テトさんに英語音源が出た、(え゛、釣りじゃないの?)ということで試してみました。

英語音源があればドイツ語ができる、ってもんじゃないのは言うまでもない。でも、やりたくてもできなかったことがいろいろできるようになる、ってのは嬉しいもんです。テト親(私め)の欲目半分ですが、いつものどいちゅ語……の筈が、いきなりドイツ語もどきくらいになったと感じます。アメリカ訛りのおまけ付で。……「おまえ誰だ」感が半端ないw。
テトチームとデルタさんに感謝。

試用する以上、レポートは必須だろってことで、その使用感、書きます。

1 日本語連続音での歌唱について

今回の目的は、一にも二にも発音改善。
改善前のうちのテトがどういう様子か、確認いただくための歌唱です。日本語ライブラリ(主に連続音+巻き舌)の切り貼りで歌ってます。

こと、子音に関しては、日本語の音節から切出しと調整で、単語としての発声タイミングも含めて、やれるだけのことはしてやってます。ドイツ語の山ほど子音が入った単語、可愛く囀ってる(zwitschern)でしょ?

カタカナ臭さが残るどいちゅ語とはいえ、子音に限ればビフォーアフターが判りづらいところまでは来ていた、と思います。テトさん優秀だから。

ただ、この子音、伸ばせないんだよなー。(音節アタマの子音部なので)
残件は母音とか、遷移音。原音そのものに手をいれたらいいかな……。

2 英語ライブラリの出現

そこへ突然、「I can speak English!」とか言い出したわけですよ。
そりゃもう、飛びつきますよね。

デモを聴いてみると、確かに中間母音とか、遷移音は多い感じ。子音も聴かせるところははっきり出てる。ここはドイツ語向き。こりゃいいや……が第一印象。ちょっと声変わっちゃったかな。最悪CVVCで使えなくても、音の入替えには使える。

DLして詳しく見た。リスト自体は米語系の発音で、単語をつなげる部分も滑らかにしよう、という意図があるようにも見えた。"Let it go" をそう歌わせて、うまいこと「れりごー」に聴かせる意図、って言ったら判り易いかな。語弊あるかもですが。

……となると、基本「れりごー」にはしないドイツ語(単語はリエゾンせず、分ける。そのため語尾の子音も割にしっかり聴こえる。)との相性問題が出るかも。そしてドイツ語にあって、英語にない音は、やっぱり(当然ながら)無いな。……ま、やってみるべ。

☆曲について(補足)

動画説明文の通り、ドイツの18世紀頃からある民謡(というか童謡?)です。最初にテストでやるのは簡単なものがよろしい。
始めてみると、これでなかなか。LとRが交互に出てきたり、FL../FR..が対になってたり、きっちり韻を踏んでたり。童謡って、子供の発音練習/耳慣らしという側面があるのだろうな。……テトにもいい発音練習でした。

3 英語ライブラリ 使ってみて

気づいたこと、思ったことのまとめ。

3-1 母音関係
曖昧母音や中間母音に使える音が多い。
一部子音へのつながり(遷移)音がいい。
発音記号から期待する音とは違う音がないわけではない。
 (聴いてみての調整は必須。ただし、多様性確保にも使える。)
短母音と長母音を区別して発音できる。(子音の「伸び」との関連で)

3-2 子音関係
全般的に、長めでしっかりしたものになった。GJ!
伸ばせるはずの子音はちゃんと伸びる (下記LL参照)
LとRが区別できる  (「ら行」と巻き舌で区別しなくていい)
Fが独立した      (もう「ふ」に無理させなくていいw)
W(英語のV音)はきちんとした有声音になった。
複合子音があったり、作り易かったり (PFとかTRとか)
複合子音の後ろのTが、前の子音を修飾している (うまい)
L(単体)など、軽く母音成分を含んで終わる音あり。強さ注意。

LL(doppel-L)なんか、子音が伸びると綺麗にはまる。
alleがアー(ル)レからア(ルッ)レに。ちゃんと短母音で発音できる。
(これはよかった。「あっれ」には=途中で完全に切れてしまうので=したくなかったのデス)

3-3 既存のライブラリとの相性
連続音と少し混用した限りでは、いいみたい。
(ただし、フォルマントの差=声質差=に注意)
巻き舌(英語libではなくエクストラlib)との繋がりは日本語よりいい。
(舞台での文語的発音ではドイツ語のRは巻き舌。大活躍。)

3-4 原音設定(UTAUのlibとしての)
概ね良好。基本的には配布されたままで十分使用に耐える。
私の好みで言えば、全体リズムが狂う感じの発音遅れを感じる音が少々あるが、これはユーザが自分で対応できるレベル。

3-5 単語としての発音タイミング
基本、声が大きくて通るだけに、調整はちょっとシビアかもしれない。これはユーザサイドでの調整事項。本作でもいくつか細かい調整が必要と思う箇所があります。けど、まあ、手を入れてやればはっきり化けてくれるのは判ってるから。

3-6 その他感想
短母音と長母音、これである程度歌い分けられる。
今までは子音が伸ばせないので、日本語話者の癖、ってことにして母音伸ばし一本槍でやってた。けど、この言い訳は今後使えないかなw。

フレーズ末の語尾の -en! とか -in! は、相変わらず要合成だが、実に綺麗に決まる。(ええ、年甲斐もなく「う、可愛い」とか呻きましたよ。)

うん、イケる。テトは相変わらず無駄にクォリティ高いな。(作り手を刺戟する、という意味で。)……私も発音勉強しろってことですね。

3-7 素のlibでできないこと
もちろん、ドイツ語を歌わせる上で、英語ライブラリが持たない音、代表的なのはウムラウト音とか、chとか、は存在する。これらは今まで通り、libにある音を元に作るだけ。
これだけ材料が増えれば、従来の方法でも、そこそこまでは作れる。

3-8 不向きと予想される点
第九(べとべんの)のフィナーレみたいな超高速歌唱は、特性上、難しいかも。音が入りきらない。(日本語テトでもぎりぎりだった)
これは仕方ない。素片合成の原理上の限界。

3-9 私の課題
こういう曲だと、もう少し明るい声にしてやった方がいいかな。
連続音だとEQの突っつきポイントが見えてるんですが、この英語ライブラリは声質が違うので。引き続き研究してみます。

4 ユニゾンコーラスとか合唱とか

コーラスエフェクトなど、声を散らす系のエフェクトとの相性チェック。
今回は試用、ってことで、効果をみるために発音(特に遷移音)を強めに入れて、エフェクトも強めです。人声のドイツ語歌唱での発音は(私の印象では)もうちょっとストレートですよ。その意味で、この試作にはアメリカ訛りがある、と思った。……という余談はともかく。

英語libの音は、散らしても子音や遷移音が割に残るようです。
日本語から切り出した短い語尾子音とか弱く入れた巻き舌とか、エフェクタに食われることが多くて結構難儀してた。そこで、語末の-tとか、どーせ食われると思って大きめにしておいたのですが、しっかり残ってて逆にバランス崩してますねw。

ハモり具合を見たのが、最後の2部合唱。
合唱ができなきゃウチの重音に混ざれない。
実はデモで声質が変わっているのを聴いて、一番危惧したのがここ。

合唱編曲はみんな大好き繋留音(sus4)多用w。モーツァルト氏のやってることを声パートに入れて試してみた。ハモり難い2度とよくハモる3度が交互に来る。

結果はお聴きの通り。私は一安心。
バランス取りが日本語版よりちょっと難しいかも、と思いますが、相変わらずほどよく溶け合ってくれる感じでした。

しっかし、どこの少年合唱団(……のOB組)だよw。

5 その他技術情報とより細かい補足

5-1 UTAU関連
USTは手打ちです。基本メロをmidiからインポートして、ノートを切ったり貼ったりしながら。
CVVC用の辞書ツールが出てるのは知ってますが、当然、ドイツ語対応辞書とかないし。X-SAMPA風の記号をCVVCに適用したと思われる独自表記を調べて、音を確認しながら=DBが記号通りに発音してくれるとは限らないですよね=ぽちぽちと打ちました。なーんかVOCALOID(tm)でも発音記号(X-SAMPA)直打ちとかあったな。そんな感じ。効率を考えるなら、自前でも辞書整備は必須でしょうね。(ユーザ辞書機能があればそれもいい……とおねだりしてみる)
ちなみに、いままで(日本語連続音で作る時)でもこの位に子音を入れているので、UTAUのCVVCの手打ちは特に手間だとは思いませんでした。……が初めての人は戸惑うかな。

エンベロープと音量
必要最小限弄った。子音速度はデフォルトのまま。
(こういう曲だと特に弄る必要も感じない)

合成エンジン
標準のresampler

UTAUパラメータ
日本語連続音 g+6
英語Libソロ g+2
ユニゾンコーラス g+2/g+12
合唱風 g+8/g+12
g変以外は弄ってません

5-2 ドイツ語関連
ドイツ語ではs(英語のsh/X-SAMPAのS)やz(英語のts)あたりで「始まる」単語が頻出するけど、このライブラリにはうまく使える音素が少ない。英語ではそれほど需要がないのでしょうね。(探しきれてない?)
これも合成でなんとかするけど、英語のch音(チ)やそれに近いノイズが混ざると喃語っぽくなりがちだから、大人の歌では気をつけないと。
(私の今作でこのあたりが気になるようなら、それは英語ライブラリの問題ではなく、作り手が悪い。精進しますw。)

5-3 曲情報の+α。
テンポはBPM換算で116〜120くらい。
伴奏にはモーツァルト氏の「きらきら星」変奏曲を召喚しました。
合うでしょ? これも知られた話でしょうが、フランス出自と言われる「きらきら星」と、旋律がそっくり、和声(コード進行)も同じ。

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お付き合いありがとうございました。

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おまけ) ドイツ語人声歌唱例
 (今回、区切や発音の参考にした。いずれこんな感じで抑揚もつけたい。……ヲイヲイ)


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